インプラント ―あなたの笑顔をもう一度―

人生にはチャンスが訪れるときがあります。歯を失った貴方にとってインプラントはまさにそのチャンスと言えるでしょう。
今日ではほとんどの場合、インプラントによって、失った歯を取り戻すことができます。インプラントが貴方に出来るかどうか、これを左右するのは、顎の骨と噛み合わせです。

 

患者さんから寄せられることの多い質問をご紹介いたします。

 

Q.私にはインプラントが出来るでしょうか?どうやったら分かりますか?

A.ほとんどの患者さんはインプラント治療を受けることができます。ただし十分な顎の骨(高さと幅)が必要です。十分なトレーニングを受けた歯科医に相談されることをお薦めいたします。

 

Q.インプラントはどのくらい持つものなのでしょうか?

A.インプラントは非常に成功率の高い治療法の1つです。治療後10年の成功率は90%以上とされています。

 

Q.十分な骨が無いときはどうしたらいいのでしょうか?

A.骨を増やす治療法(骨増大術)を行えば、インプラントに必要な骨を確保することができます。

 

Q.インプラントをするのに一番良いタイミングというのはありますか?

A.一番良いのは歯を失った直後です。というのも直後ならばまだ十分に骨が残っているからです。歯を失ってしまった後、長期間インプラントをしないと歯を支えていた骨が無くなってしまいます。骨増大術によって失った骨を増やすことは可能ですが、骨が無くなってしまう前にインプラントをするのが最善の方法です。

 

Q.インプラントは骨が無くなるのを防いでくれるのですか?

A.その通りです。歯を失うことで、噛む力が骨に伝わらなくなり、顎の骨が萎縮していきます。しかし、インプラントをすることによってこれを止めることができます。インプラントを支える骨を保つためには、日々の歯磨きと共に、定期的に歯科医院でチェックしてもらうことが必要です。

 

Q.歯を抜いたその日にインプラントをしてもらうことができますか?

A.十分な顎の骨があれば可能です。この場合でもインプラントと同時に骨を増やす治療(骨増大術)が必要になることがあります。

 

Q.インプラント治療はどのくらい痛いものなのですか?

A.インプラント治療時に痛みが出ることは、ほとんどあまりありません。インプラント治療は他の歯科領域の外科治療に比べると、侵襲も少なく、治療時、治療後の不快感も少ないと言えます。

 

Q.インプラントにクラウン(歯冠)をかぶせるまではどうなるのですか?歯が抜けた状態のままなのですか?

A.仮歯を使って歯を失った部分を目立たなくする場合と、歯が抜けた状態のままの場合があります。

 

Q.なぜインプラントが必要なのですか?ブリッジではだめなのですか?

A.歯を失った部分をブリッジで治療すると、どうしても隣の歯を削らなくてはなりませんが、インプラントにはその必要はありません。また、インプラント治療をすると入れ歯が不要になります。

 

Q.入れ歯と比べた場合、インプラントはどのくらい優れているのですか?

A.入れ歯は天然歯やインプラントの20%程度しか噛む力を持っていません。

 

Q.インプラント治療の後、クラウン(歯冠)をかぶせるまでにどのくらい待つ必要がありますか?

A.通常2~6ヶ月は待たなければなりません。この間にインプラントが骨に支えられるようになります。その後に、クラウンをかぶせることになります。

 

Q.インプラントについてもっと知りたいのですが。新しい技術なのですか?まだ確立された医療ではないのですか?

A.インプラント治療はそれ程新しいものではありません。歴史自体は非常に古く、世界で最初のインプラントは4000年前の古代中国の遺跡で発見されており、2000年前のエジプトの遺跡からも純金を用いたインプラントが見つかっています。また1900年前の古代ローマ人の顎からは鋳造された鉄のインプラントが見つかっています。ただし、あまり長く持てるものではなかったようです。
現在世界中で用いられている『チタン製のネジ型インプラント』は、1965年から用いられるようになりました。このタイプのインプラントになってから、我々歯科医師も安心してインプラント治療ができるようになりました。

 

Q.もしインプラントがうまくいかなかった場合はどうなるのですか?

A.このような場合はインプラントを抜くことになります。抜いた部分には骨を増やす治療(骨増大術)を行い、可能であればその日に再度インプラント治療を行います。

 

Q.タバコを吸っているのですが。

A.喫煙者は非喫煙者に比べてインプラントが失敗する確立が高くなると言われています。

 

Q.入れ歯をしています。インプラントが出来るでしょうか?

A.もちろんです。長期間入れ歯をされている方でも大丈夫です。ただ問題となるのは、インプラントに必要な顎の骨があるか、もし足らなければどの程度骨を増やす必要があるのかということです。数本のインプラントで入れ歯を支えることも可能ですし、より多くのインプラントをすることで、天然歯と同じようなクラウンやブリッジによる治療も可能です。この場合は入れ歯が不要になります。

 

Q.年齢は関係ありますか?若い人の方がいいのでしょうか?

A.年齢は関係ありません。大事なのは全身的な健康状態です。ただし、発育途上にある若い患者さん(20歳未満)は顎も成長を続けていますのでインプラント治療は避けるべきでしょう。

 

Q.インプラントは一生もちますか?

A.医療において、“絶対”はあり得ません。どの程度確実かということに関しては、インプラント治療10年後の成功率が90%以上であるということです。

 

Q.アレルギー持ちなのですが。インプラントに対してアレルギー反応を起こすことはあるのでしょうか?

A.通常はありません。インプラントはチタンで出来ています。チタンは歯科領域以外でも、関節の手術(股関節,ひざ,ひじ等)等に50年以上にわたって使われています。

 

Q.健康保険が使えますか?

A.健康保険は適用されません。

 

Q.インプラント治療の後は、仕事をどのくらい休まないといけないでしょうか?

A.これは人によって異なります。治療の程度にもよりますが、多くの場合、治療後に仕事を休む必要はありません。

 

Q.インプラントは高価ですか?

A.はい。ですが、失った歯を取り戻すということが貴方にとって大事なことであれば、決して高価なものではありません。インプラントは自分への投資です。