特殊なインプラント治療(骨のボリュームが足らない場合)

歯周病などで骨が吸収した後に歯を失うと、そのままではインプラント治療が出来なかったり、無理に小さなインプラントを埋入したりする事になります。こういった場合、骨再生術を行なって骨のボリュームを増やした後にインプラント治療をしたり、インプラント治療と同時に骨再生術でボリュームを増やしたりすることが必要となります。

骨再生術の中で、世界的に最も一般的に行われているのはGBR法です。手術中は麻酔をするので全く痛みはありませんし、骨は十分に回復します。しかし、手術後大きく腫れたり、痛みがでたりと、不快症状が大きいのが欠点です。

私も以前はGBR法を行なっていましたが、現在ではより不快症状が少ないオープン・バリヤメンブレン・テクニックを行なっています。
この方法は、GBR法と同等の治療結果が得られ、かつ非常に痛みが少ないのが特徴で、みなさん非常に喜ばれています。

痛みの少ない骨再生術
(オープン・バリヤメンブレン・テクニック)

 この方法は日本国内でも非常に少数の歯科医師しか行なっておりません。
 治療結果はGBR法と同等であり、かつGBR法よりも痛みや腫れが少ないのが特徴です。
  

 

オープン・バリヤメンブレン・テクニックで顎骨の高さと幅を回復した後にインプラント治療を行ったケース⟩30代女性

この患者さんは歯周病治療を希望されてお見えになりました。他の全ての歯に対して歯周治療を行いましたが、左下の奥歯1本だけは治療しても治る見込みがなかったため、抜歯してインプラント治療を行う事にしました。まず抜歯とオープン・バリヤメンブレン・テクニックによる骨再生術を行い、十分な骨の再生が確認できた後にインプラントを2本施術しています。

 

治療前   治療中   治療後
 
 
 
 
 

 

治療前   治療中   治療後
 
 
 
 
 

 

特殊なインプラント治療(歯ぐきのボリュームが足らない場合)

歯ぐきに凹みがあると、たとえ適正なインプラント治療を行なっても、周りの歯よりも細長い不格好な人工歯が出来上がってしまいます。  歯肉移植術  を行なって歯ぐきの凹みを改善する事により、より自然な美しい仕上がりの人工歯を作る事ができます。

 

⟨インプラント治療に加え、歯肉移植術を行うことで、歯ぐきの高さと幅を回復したケース⟩50代女性

この患者さんは前歯の治療のページにも出している方です。折れた歯を抜歯してインプラントを施術したところ、歯ぐきが凹んだようになりました。このままでは不自然なセラミック冠になってしまいますので、歯肉移植術で歯ぐきのボリュームを回復し、自然感のあるセラミック冠を入れました。

  

治療前:インプラント部位の歯ぐきが凹んでいます。

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治療中:移植する歯ぐきです。

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治療中:歯ぐきを移植しました。

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治療後:歯ぐきが自然な形を取り戻しました。